フルマラソンでサブ4達成の練習メニューLSD(ロングスローディスタンス)の目的

マラソン

こんにちは。

フルマラソンでサブ4を目指すランナーをサポートしている
北村整体院です。

 

今回は
フルマラソンでサブ4を達成するための練習メニュー
「LSD」の本当の目的をお伝えします。

 

マラソンのサイトや雑誌などで、
「LSD」の練習の目的として紹介されているのは、

  • ゆっくり長く走ることでスタミナ(体力)をつける

  • 筋肉の隅々にまで血液を送る毛細血管を発達させる

  • 着地の接地時間が長くなるので、体幹の筋力強化を図る

このような説明をされていることが多いと思います。

 

そこで、実際にLSDを練習に取り入れて、
フルマラソンのレースでサブ4を目指したけれども、
中々思うような結果に結びつかなかった方も中には
いるのではないでしょうか?

 

LSDって、実際に取り組んでみると、
私自身はペース設定が難しかったり、
途中で飽きてしまったりと

 

中々LSDの効果を実感することが難しくて
練習メニューとしてついつい敬遠しがちになっていました。

 

そんな私が、ある時フッと思いつきで

 

真夜中の3時間LSDというのを実施しました。

 

結果から先にお伝えすると、
最初の2時間は地獄で最後の1時間は天国(充実感)でした。

 

それ以来、LSDを練習に取り入れることが
苦痛ではなくなりました。

 

私にどんな心境の変化が起きたのかを
お伝えしようと思います。

 

目次

LSDの半分は精神修行でもある

 

LSD = ロングスローディスタンス = ゆっくり長く走る

 

皆さんは、

 

ゆっくり長く走る

 

と聞いて、どんな走り方をイメージしますか?

 

 

私は、

 

全身の力を抜いてリラックスした状態で走る

 

ゆっくり走ることさえ出来れば、
フォームはあまり関係ないと思っていました。

 

真夜中の3時間LSDのスタート直後は
とにかく無駄な力を入れないことを意識して走りました。

 

しかし、ゆっくり走るって意外と難しいんです。

 

とにかく、ペースが安定しない!

 

1キロを7分30秒で走ったかと思えば、
次の1キロは7分5秒で、その次は7分20秒。

 

ちょっと、気を抜いてうわの空で走っていると、
気が付けば、6分40秒とどんどんペースが上がっている。

 

どんなに速くなっても1キロ7分以下の
ペースに抑えて走ることを目標に

 

飛ばし過ぎれば、ペースを落とし、
遅くなり過ぎれば、ペースを上げて、

 

もう、ずっと時計とにらめっこで、
つまらないし、ペースを上げたくても
上げられないし、

 

LSDって、ストレスしかない!!

 

1時間経つのが異様に遅く、
1時間走ったのに、走行距離はたったの7㎞弱!?

 

でも、一歩一歩の着地の衝撃を
全身で受け止めるので、

 

体の深部がズンズンと重くなって、

 

後2時間もこのペースで走り続けるのか….。

 

そう思うと、もう頭の中は
悪魔の囁きしか聞こえないんですよ!(笑

 

 

「3時間も走らずに、90分で止めたら?」

 

「ゆっくり走っても、速く走っても3時間走れば一緒じゃない?」

 

「時間よりも距離重視で20㎞走ったら十分でしょ?」

 

 

深夜1時を過ぎて、歩いている人もなく、
車もまばらに通る程度の暗闇の中で
黙々と1キロ7分で走っている自分って、
一体何なんだ?

 

そんな自問自答を繰り返しながら、
半分はやけくそで2時間が経過しました。

 

疲れ果てて気が付いた!軸を意識して走ること

 

1キロ7分ペースで2時間…。

 

もう、心身ともに限界でした(笑

 

腰や太ももの前側の筋肉が重くなり、
1キロ7分がキープ出来なくなって来たんです。

 

一歩一歩の着地で自分の体(体幹)が
ぐしゃっと押しつぶされる感じで
着地の衝撃を受け止めることが出来ません。

 

後1時間も走れるのか!?

 

この着地の衝撃地獄から解放されたい!!

 

そう思った瞬間に
私の中で一つの気づきが起こりました。

 

着地の衝撃を全部受け止めずに
反発すれば良いんじゃない???

 

バレーボールやバスケットボールの
ボールを想像してみてください。

 

空気がしっかり入ったボールは
地面に叩きつけると、
反発して跳ね返って来ますよね?

 

逆に、空気の抜けたボールは
どんなに強い力で地面に叩きつけても
跳ね返って来ません。

 

今までの私の走り方は
空気の抜けたボールの様に
着地の衝撃を全部吸収していたから
体がどんどん疲れていたことに気が付いたんです。

 

ランニングの雑誌や書籍などで

 

地面の反発を利用して楽に走る

 

などと表現されていたのは、
まさにこのことだったんだ!!

 

つまり、LSDなどでゆっくり走る際にも
空気の入ったボールの様に
着地による地面からの反発をもらうために

 

体幹には適度に力を入れておくことが重要なんです。

 

「体幹を締める」とか「丹田を意識する」

 

と言った表現をされることがありますが、
要は背筋を伸ばして、体幹に軸を意識する

 

頭から背骨の中にスジを一本通す様なイメージですかね?

 

軸を意識して走ると、
あら?不思議??

 

今まで鉛の様に重かった脚が
フッと軽くなり、

 

安定しなかったペースが7分20秒前後で
淡々と刻めるようになったんです。

 

ヤバイ…LSDが楽しくなってきた!!

 

コツを掴んでしまうと、
呼吸は楽だし、着地の衝撃も最小限に抑えられて
ペースも安定して、リラックスしてゆっくり走れます。

 

最初の2時間、あれだけ苦しんだ1キロ7分が
最後の1時間は本当にあっという間に終わってしまいました。

 

しかも、走り終わった後は、太ももやふくらはぎに
多少の張りはあるものの、

 

体幹はリラックスしていて、
3時間も走ったのに体は軽い!!

 

走った後に体が楽になっているという
不思議な体験をしました。

 

LSDを実施すると、30㎞走が楽になる!?

 

3時間LSDを実施して、地面の反発を利用する
軸を意識したフォームとペースコントロールを
身に着けたことの他にも

 

思わぬところで、心境の変化がありました。

 

フルマラソンのレースに向けて、
スピード持久力を養うために実施する
30㎞走の練習が今までよりも楽に感じられました。

 

通常、30㎞走(ペース走)は
遅いペース設定だと1キロ6分くらいで実施するのですが、

 

1キロ7分~7分30秒の3時間LSDを経験したことで、
1キロ6分での30㎞走(3時間走)が
あっという間に終わる感覚に変わりました。

 

1キロ5分の20㎞走なども、

「え?もう終わり?」

って、感じるほどです(笑

 

まとめ

 

ゆっくり長く走るのには根気がいります。

 

3時間LSDを経験すると、
肉体的なスタミナが付くのはもちろんですが、

 

精神的なスタミナがついて、
良い意味で開き直ることが出来るようになります。

 

最初は60~90分のLSDから始めてもらって、
最終的には3時間LSDを実践すれば、

 

サブ4達成の精神的なスタミナが付くと思います。

 

体幹の力は抜かずに軸を意識しつつ
手足はリラックスを心がけて
ゆっくり長く走ってみてください。

 

 

タイトルとURLをコピーしました