フルマラソンは何回走ってもレース前は本当に落ち着きません。
何カ月も前から本命レースに向けて時間と労力とお金をかけて積み上げて来たものを42.195kmと言う僅か数時間の結果と言う形にしようとしているのですから、
”失敗したくない!!”
”結果を出したい!!”
”皆の期待に応えたい!!”
と欲が出るのは仕方のない事です。
レースに向けて一番大切な事は、
”自分を信じる事”
ジタバタしても時間は止まってくれないので1週間後にはスタートするんです。
そして今の自分に出来る事は
”万全の体調でスタートラインに立つ”
これだけです。
今までやって来た自分の練習を思い返しながら、今の自分に見合ったペースで欲張らずに走る事が出来れば必ず結果は後から付いて来ます。
残り1週間しっかり疲労を抜いて体調を整えてください。
そこで、私が過去にやらかした失敗談をご紹介します。
フルマラソンを始めて3シーズン目の事。練習も順調に積めて走力的には3時間半切りを狙える程度に上がって来ていました。
予定通りレース2週間前から疲労抜きを始めてレース当日に向けて調整していたのですが、
・本当にサブ3.5達成出来るだろうか?
・上手く行けば25分切れるかも?
・仲間も応援に来るし、格好良い走りを見せたい。
不安な自分と、練習が積めて自己ベスト大幅更新を欲張る自分、仲間の前で快走し注目されたいと自己重要感を求める自分が入り混じり、とにかく落ち着かない。
当時はいつも一人で練習していたので、とにかく
サブ3.5が達成出来る確証が欲しい!
と、ネットや雑誌から情報収集し、レース1週間前に見つけてしまったんです。
”ヤッソ800”
https://runnet.jp/community/dictionary/item.php?_num=413
と、言う練習方法を。
詳しい内容はランネットのランニング用語のページを見て頂くとして、
簡単に言うとフルマラソンで3時間30分を狙うなら、
800mを3分30秒で10本(間の休憩は400mを3分30秒)をこなせば、3時間30分相当の走力があると判断出来る。
フルマラソン〇時間△分=(800m〇分△秒+400m〇分△秒)x10
と、言う サブ3.5を達成出来るかもしれない公式を発見したんです(笑
距離にしても12km程度の練習で自分のフルマラソンの走力がある程度測定出来る。
”遂に見つけた!!”
って、感じでした(笑
で、レース5日前にヤッソ800を初めて…..初めて実施。
設定は欲張って3時間25分を狙い、
800m3分25秒+400m3分25秒で10本。
結果は必死の思いで10本成功!
そして…………
膝痛発症。
本番レースは35kmで右膝痛→39kmで左膝痛→3時間28分でゴール。
自己ベストは更新したものの、翌日から故障者リスト入り。
10月のレースで自己ベスト更新をして11月のレースは途中棄権、12月のレースはまたも膝痛発症でセカンドベスト。
思い返せば、レース5日前にやった事もないヤッソ800をやった事で練習での安心感と僅かばかりの自己ベスト更新と引き換えに長引く故障を交換してしまいました。
誤解されない様に書きますが、
ヤッソ800はとても理にかなった練習方法です。
スピード持久力と乳酸除去能力やメンタルトレーニングと複合的にマラソン技能を強化するトレーニングです。
でも、レース直前に走力確認として限界にチャレンジする練習ではありません。
普段の練習で余裕をもって800mを10本こなせるペースがフルマラソンのおおよそのゴールタイムの指標となるだけなんです。
人は不安になると、何かに答えを求めようとありもしない正解を探して彷徨います。
フルマラソンも
「これされやれば大丈夫!!」
みたいな練習法を紹介する記事がありますが、
そんな情報に飛びついてしまう人の心理として
「楽して結果を出したい!」
と、言う依存心が正確な判断を鈍らせてしまします。
今までやって来た事を信じてマイペースで調整してくださいね。
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