フルマラソンで完走や自己ベスト更新を狙うには、脚力の強化が重要です。
仕事の関係であまりまとまった練習時間を
確保出来ない方にお薦めなのが、
坂道や階段を使ったトレーニングです。
坂道や階段んを使ったトレーニング効果として、
- 心肺機能の強化
- お尻、太もも、体幹の筋力強化
- 股関節や膝、足首の可動域の拡大
などが挙げられます。
上り坂では主にお尻や太ももの裏側(ハムストリング)
下り坂では太ももの前面と体幹(インナーマッスル)
階段の上りでは股関節と体幹(大腰筋)
階段の下りでは神経伝達(素早く動かす)
短時間のトレーニングながら、
心拍数を一気に上げる事が出来るので
心肺機能が強化されます。
坂道や階段の上りは、
体を重力に逆らって押し上げながら
前に進まないと行けないので、
平坦な道を走るよりもしっかりと
踏み込んで筋肉を収縮させてスピードを上げるので、
血液の循環量が一気に増えます。
追い込む事によって、血液中の酸素が不足して
酸欠状態を引き起こすので、
最大酸素摂取量(VO2max)の効率化も強化されます。
一回の練習で一石二鳥ならぬ、
一石五鳥ぐらいの効果が見込めます。
ただ、難点は….
「きつい」「苦しい」「気持ち悪い」
通称「3Kトレーニング」(笑)
まあ、負荷は一人練習なら、
自分で調節可能なので、
無理に追い込む必要はありません。
しかし、これが部活で競わされるなら、
朝から憂鬱になりそうなトレーニングです。
苦しい中でも心折れずに
坂道ダッシュや階段ダッシュをこなすコツは
最初から突っ込まずにジワジワとスピードをあげる。
坂道や階段でダッシュ(インターバル)をする場合、
どうしても、気合が入るので、
スタート直後から一気にスピードを上げて、
中盤で息が上がり、辛くなって
後半に全く体が動かなくなり失速して、
心もポッキリ折れて、予定の本数をこなせない。
なんて事を何度も経験しました。
スタート直後は5割程度の力で走り出し、
中盤で少し息が弾むくらいのペースを維持して
ラスト100mぐらいでジワーっとペースアップして終わる。
リカバリーのつなぎのジョグを距離や時間を多めに取って、
2本目、3本目と次のダッシュに向けて
呼吸も心もしっかりと落ち着かせる。
がむしゃらにただ頑張るのではなく、
今の走力を確認する位の気持で
腹八分ぐらいのスピードで追い込む感じです。
私の職場の近くには
愛宕神社があり、愛宕神社に続く坂道が
丁度1kmなので、その坂道を利用して
坂道ダッシュ1km x 2~5本
などを2週間に1~2回実施しています。

知り合いの福岡国際を目指すランナーさんは
この愛宕坂ダッシュを普通に10本(3’50″/km)で
こなしたりするそうです….。
そりゃぁ~、強くなりますよね~(汗
坂道ダッシュで心拍数を上げて、
下りをゆっくりジョグで上がった心拍数を素早く戻す。
心拍数を上げたり、下げたりする事に体を慣らしておくと、
フルマラソンの本番でもアップダウンの多いコースなどでの
心拍数の変化にも体が対応してくれる様になります。
フルマラソン完走に向けて、
ジョグやロング走が中心で、スピードに不安のある人には
お薦めの練習です。