- 気圧の変化による血液の循環不良
- 疲労の蓄積による回復力の低下
- 体の細胞組織の新陳代謝によるホルモンバランスの変化
- 潮の満ち引き、月の満ち欠けなど宇宙のリズムとの不調和
目次
ボルグ氏の主観的運動強度(RPE)をベースに走る
フルマラソンを走る上で、多くの人は目標とするタイム(記録)に合わせて、1kmごとのラップタイムを意識して走る人が多いと思います。 例えば、サブ3を目指すランナーは、1km辺り4分15秒を目安にラップを揃えて走ります。 サブ4を目指すランナーは、1km辺り5分38秒。 自分が目標とするペースはその日の体調によって、遅く感じる事もあれば、速く感じる事もあります。 遅く感じる様な調子が良い日にレース当日が巡ってくれば、当然自己ベスト更新の可能性も高くなりますが、逆にいつものペースが速いと感じる日だと、無理にそのペースを維持しようとすれば、身体への負担が大きくなり後半に失速する可能性が高くなってしまいます。 フルマラソンのレースで自己ベスト更新が出来れば一番嬉しいと思いますが、練習不足や故障の不安を抱えながら走らざる負えない場合、 失速せずに最後まで集中して走り切る事が出来れば、自己ベスト更新の達成感には及ばないものの、今の力を十分に発揮出来たという、また別の意味での充実感を味わう事が出来ます。 グンナー・ボルグ氏が提案する 主観的運動強度(以下RPEと表示)を使えば、その日の体調や走力に合わせて最後まで失速する事無く走り切れる確率が高くなります。
スタート~10km「楽である」と感じるペースでウォーミングアップ
自己ベスト更新を狙うランナーにとって、スタート直後はオーバーペースになりやすい時間帯です。- 周囲のランナーのつられてペースが上がってしまう
- スタート直後の渋滞のタイムロスを取り返そうとペースを上げる
- 前半の元気なうちにタイムの貯金を作ろうとペースを上げる
10km~20km「ややきつい」で前半の借金を少しずつ返済
10km過ぎからは体も温まって、本来の自分の走りで目標のペースをやや上回る速さでスタート直後のタイムロスを1km辺り3秒程度返済していくつもりで走ります。 「ややきつい」と感じる感覚が人によって違うと思うのですが、私の感覚で表現すると、 誰かに話しかけられれば、答える事は出来るけど少し息が上がる 並走している仲間やランナーに 「今日はどの位のタイムを狙ってますか?」 「このコースは後半にアップダウンがあるんですよね?」 などの質問をされて、文章で答えを返す事は出来るのですが、あまり長く会話をしていると余計なエネルギーを使うから、出来れば一言二言の会話で済ませて走りに集中したい。 そんな心境です。 リラックスして、淡々とペースが刻めていて、ペースを上げようと思えば上げられる位の余裕がある状態が「ややきつい」になります。20km~30km「きつい」の一歩手前で走りに集中
フルマラソンのレースの中で一番辛い時間帯かもしれません。 ハーフを過ぎて、多少なりとも疲れを感じる様になって来ます。今まで少し余裕をもって走って来たペースに対して少しずつ余裕が無くなって来ます。 私の感覚で行くと、 10km~20kmまでは、自然と上がりそうなペースをやや抑え気味に走っていた感覚が25kmを過ぎた辺りからは、ギアを一つ上げて走りに集中してペースを維持する感覚に変わった感じです。 ペースを維持する事自体はそんなに辛くはないものの、まだ25kmを通過したばかりで、 まだ17kmも残っているのか….このままのペースが最後まで持ってくれれば良いけど と、中だるみと言うか、少し疲れの出始めた事で若干弱気になっている事が多い時間帯です。 この時間帯は出来れば、同じペースで並走出来る様なランナーが周囲に何名かいると、そのランナーを目標に走りに集中して淡々とペースを刻む事が可能になります。 しかし、ペースの合うランナーが見つからず、単独走になるとネガティブな思考が浮かんで来やすい時間帯で、過去の失速したレースなどが思い出されたりする場合は、要注意です。 走りに集中出来なくなり、注意散漫になるとペースが乱れて無駄なエネルギーを消耗してしまいます。 ペースが落ちたことに焦って、急にペースを上げて呼吸が苦しくなり、フォームが乱れた事で太ももやふくらはぎに痙攣の兆候が出て来たりと、今までは順調に来ていた走りに何らかの不具合が生じやすいのもこの時間帯です。 しっかり練習を積んで来たのであれば、自分を信じてしっかりと走りに集中することで、余計なネガティブ思考などに感情を乱される事無くしっかりと走る10kmになります。30km~35km「きつい」けど、練習の成果が出る5km
中だるみの起きやすい25km~30kmを抜けると、いよいよ本当のフルマラソンの闘いである残り12kmが始まります。 30kmまでを順調にペースを刻んで来ていれば、いよいよ自己ベスト更新への期待が高まって来ます。 しかし、既に30kmを走って来た体にはそれ相応の疲労が蓄積しています。 給水ポイントで急に前方のランナーが立ち止まって慌てて避けたり、携帯したジェルを取り出すのに手間取っている間に近くのランナーと接触したりと、集中力も低下しているので不測の事態が起こる事も十分に考えられます。 周囲の状況にも注意を払いつつ、重くなって来た体を出来るだけペースを落とさないで走る為に気持ちとしては、さらにギアを一つ上げて、「きつい」けど、フォームが乱れない様にしっかりと腕を振り意識は前を向いて走りに集中します。 ここまで、しっかりペースを維持出来ていれば、ペースを維持出来なくなったランナーが前から一人、また一人と落ちて来るので、前方の追い付けそうなランナーを目標にモチベーションを維持しながら35kmまでをしっかりと走ります。35km~ゴール「かなりきつい」心肺を追いみラストスパート
35kmを過ぎると、いよいよラストスパートです。 普段走り慣れたジョギングコースや周回コースをイメージしながら、 残り〇km!! 〇〇公園を後2週!! 足に余力があり、痙攣などの予兆が出ていなければ、ジワジワをペースを上げて息が弾むくらいにペースアップして行きます。 自分の中ではかなりペースを上げてラストスパートをかけているつもりでも、思った以上にペースは上がらずゴール後にラップを確認すると、ラストスパートをかけて、やっとイーブンペース。 と、言った感じです。 それでも40kmを過ぎてから、息を切らして残った力を全て出し切るつもりで最後までしっかり走り切ってゴールした瞬間の達成感は本当に素晴らしいものがあります。まとめ
RPEの良い所は、その日の体調に関係なく自分のペースをコントロール出来る所にあります。 レース当日までに十分な練習が出来なかったり、レース直前に風邪などで体調を崩したりして万全の状態でレースに臨む事が出来なくても、RPEを使ってレースメイクをすると、レース後半も大きく失速する事無くその時の体調に合わせてベストパフォーマンスを出す事が可能です。 人間の心と体は繋がっています。 スタート直後に調子が悪くても、- 沿道で知り合いがサプライズ応援をしてくれた。
- ボランティアスタッフが超可愛かった(イケメンだった)
- エイドのお菓子が美味しかった。