肩の痛み五十肩と腱板炎では改善方法が違う~腱板炎編~

肩こり
肩の痛みを感じて整形外科などを受診した際に 診断名として良く耳にするのが、 肩関節周囲炎(別名:五十肩) 五十肩の改善方法については こちらの記事を参考にされてください。 ↓↓↓↓ 肩の痛み五十肩と腱板炎では改善方法が違う~五十肩編~  

目次

腱板炎は肩を支える筋肉や腱(スジ)の炎症が原因

五十肩とは別によく耳にする診断名が 腱板炎(けんばんえん) 五十肩と腱板炎の大きな違いは 五十肩は一種の加齢に伴う肩の関節の油切れに 伴う肩関節の炎症に対し、   腱板炎は 肩の関節や筋肉に強い負荷がかかった事による 肩関節と腕の骨を繋ぎ合わせる腱(スジ)が 炎症を起こした状態 を表します。
  • 転倒した際に手を付いた
  • 重い荷物を片手で運んだ
  • 急にキャッチボールを何時間もした
肩の関節に何らかの形で強い負荷がかかった際に 腕の骨と肩甲骨を繋いでいる腱板と言われる 肩の関節を支える筋肉(腱)がダメージを受けた事により 筋肉(腱)がの一部が切れたり(部分断裂) 筋肉(腱)に炎症を起こした状態 を引き起こし、肩の痛みとして感じます。  

五十肩と腱板炎の見分け方

五十肩の代表的な症状としては、
  • 腕が上がらない(両手を上に挙げると、挙げられる高さが違う)
  • 腕を後ろに回せない
  • 肩の関節を大きく動かすほど痛みが増す
  • 両肩同時に上がらなくなることがある
基本的には肩の関節自体が炎症を起こすので、 酷くなるとちょっと動かしただけでも痛みを伴い、 日常生活に大きな支障を来たすのが特徴です。   それに対して、 腱板炎の場合は、
  • 腕は上がるが上げる角度によって痛みがある
  • 腕をゆっくり降ろす際に痛みを伴う
  • 肩を使い過ぎると痛みが増す
五十肩との違いは、特定の動きや角度によって痛みを伴う事が多く、 肩の動かし方さえ気を付ければ、日常生活にはさほど支障がないのが特徴です。 同じ動作を繰り返すような仕事をする人に起こりやすい症状で、
  • 野球のピッチャーの様な投球動作
  • のこぎりを押したり引いたりする動作
  • 腕を上げたり下げたりする動作
腕と肩を繋げている筋肉を収縮させる様な動作を繰り返す事で 筋肉が疲労して硬くなっても、動かし続ける事で筋肉に部分的な 断裂が起こったり、腱全体に炎症を起こしてしまいます。  

五十肩は動かす。腱板炎は安静が大事。

五十肩と腱板炎では基本的な改善方法が異なります。 五十肩は関節の油切れによる炎症なので、 肩と腕を繋いでいる筋肉や腱自体には何の問題もありません。 筋肉や腱は使わないと、段々硬くなって筋肉自体の 柔軟性が失われて行きます。   学生時代に部活で体操や柔道などで毎日柔軟運動をして 体の柔らかかった人が、部活を辞めて柔軟運動もしなくなると、 体はあっと言う間に硬くなります。 筋肉は使わなければ、どんどん硬くなります。   その為、五十肩で肩を動かすと痛みを伴うからと言って、 肩周辺の筋肉を動かさないでいると、筋肉はどんどん硬くなっていきます。   痛いから動かさない ⇒ 動かさないから筋肉が硬くなる ⇒ 筋肉が硬くなるから肩を動かすと余計に痛む   この様に、五十肩は動かさなければ症状が悪化します。   一方で、腱板炎の場合は痛みのある動きはなるべくしない。 特に、じっとしても痛む様な場合に限っては安静が必要になります。 腱板炎の場合は、肩の関節自体には問題がなく、 肩と腕を繋ぐ筋肉や腱に炎症や部分断裂が起こっているので、 炎症を抑え込み、断裂した部分の修復が必要になります。 腱板の炎症が酷く、患部が熱を持っていたり、腫れている場合は 保冷剤などで患部を冷やすアイシングを行う必要があります。   炎症を起こした状態をそのままにしておくと、 炎症を起こしている筋肉の組織はどんどんダメージを受けてしまうので、 アイシングをする事によって、早く炎症を抑える事が重要です。   プロ野球の投手が試合で投げた後に肩や肘の関節を アイシングしているのを見たことがありませんか? あれは、痛みを伴わなくとも関節を支える筋肉は 繰り返し使われる事で熱を持ち、炎症を起こしかけているのを アイシングで素早く炎症を抑える為に行っています。 Jリーグのサッカー選手は試合後に下半身の筋肉の炎症を 抑える為に下半身だけ氷風呂に浸かる事もあります。   肩関節を支える筋肉や腱をアイシングで炎症を抑えた後は 今度は患部を温めて血行を良くする事で素早く筋肉や腱に 血液から栄養を与えて回復力を上げる様にします。   一般の家庭であれば、患部をアイシングした後に お風呂で少し熱め(40~41℃)の湯船にゆっくり浸かり、 体の芯から温めて全身の血行を促進します。   入浴後、まだ患部に熱や腫れがある場合は 湿布薬などを貼って薬の成分で炎症をより効果的に 抑える事が重要になります。   腱板炎はとにかく筋肉や腱の炎症を素早く抑える事が 症状の悪化を防ぎます。  

まとめ

腱板炎は五十肩とは違い、肩を支える筋肉や腱の炎症が原因です。 患部が熱を持っていたり、腫れている場合はアイシングをする 痛みが取れるまではなるべく安静にして痛みのある動きは避ける この辺りをしっかりと意識して早期の改善を心がけましょう。
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